会社設立後の手続き

会社設立後、様々な準備、また色々な届出が必要となります。代表的なものを記載しますので、是非参考にしてください。なお、これらの中には、経営管理ビザへ変更する際に、必要となる書類もあります。控えは大切にとっておくようにしましょう。

 

〇経営管理ビザを取得する自身の報酬額の決定(経営管理ビザを申請する前に決めて下さい)

ビザ申請の前に自分自身の役員報酬を決めなくてはなりません。この際、重要な事は「まだ会社が軌道に乗ったわけではないから」などの理由で、役員報酬を低く設定してしまってはなりません。明確な基準はありませんが、月20万円程度で設定するようにしてください。極端に報酬が低い場合、「日本での生活が出来ない」と入国管理局に思われてしまいます。最初は苦しくとも、最低限の報酬の設定をしないと、不許可になってしまいますので注意してください。報酬を決定した際の「議事録」がビザ申請の際、必要となってきます。

 

〇税務署等へ各種届出をする(専門家は税理士。経営管理ビザ申請前に手続してください)

・法人設立届出書

・青色申告の承認申請書

・給与支払事務所等の開設届出書

・源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書兼納期の特例適用者に係る納期限の特例に関する届出書

・棚卸資産の評価方法の届出書

・減価償却資産の償却方法の届出書

・事業開始等申告書(都道府県税事務所、各市区町村役場)

等があります。これらの書類の中には、経営管理ビザを申請する際に、必要となる書類がありますので大切に保管してください。

 

〇年金事務所へ提出するもの(専門家は社会保険労務士)

・社会保険関係の各種届出

〇必要な場合、各種許認可の申請(専門は行政書士。経営管理ビザ申請前に手続きし許可取得しておく)

ビジネスによって許認可が必要な場合は、経営管理ビザ申請の前に許可を取得します。経営管理ビザ申請の際に、許可証の写しを提出します。

例えば、飲食店や美容院を経営するのであれば、保健所の許可が必要です。事前に調べておく必要があります。

 

〇各種印鑑の準備(会社設立前に作成しておいてもよいと思います)

会社の実印(代表者印)以外に必要と思われる印鑑を準備する。

 

角印 ⇒ 角印とは、日常の業務で主に使用します。請求書や領収書等に押印するものです。実印を使用すれば必ずしも用意する必要はないですが、むやみに会社の実印を押印すると、悪用される可能性もありますので、用意しておけば大変便利です。

なお、契約等の重要な書類に押印するときは、通常会社の実印を使用します。あくまでも日常業務において使用する印鑑です。

 

銀行印 ⇒ 銀行印は、会社の口座を開設する際に必要となる印鑑です。会社実印を使用しても構いませんが、銀行印を用意した方が便利です。実印を紛失したり、悪用されたりするリスクを分散するためです。

 

会社のゴム印

といった形のゴム印があると大変便利です。

 

〇会社名義の口座開設をする。

用意した銀行印を使って、会社の通帳を作ります。支払いや、顧客からの入金、様々なことで使用します。

 

いかがでしょうか。色々な手続きが必要になりますね。ビジネスに集中して取り組みたいといったときは、専門家に頼むことで、その労力から解放されます。また、1人で全部やろうとするとパンクしてしまいます。会社を運営していく過程において、それぞれの専門家との連携は欠かせません。各専門家は次の通りです。

 

不動産・会社等の商業登記の関係  ⇒  司法書士

税金の申告等関係  ⇒  税理士

年金等の社会保険、職員の給与計算等 ⇒ 社会保険労務士

ビザ、帰化、新規ビジネスの許認可の関係  ⇒ 行政書士

紛争等の裁判関係  ⇒ 弁護士

 

全ての専門家とお付合いする必要はありませんが、自分ができないと思ったところは、その道の専門家に頼むといいと思います。ぜひ、自分のビジネスに集中して取り組んで下さい。

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